考えていること。留学での心境の変化。

自粛期間で家に篭りがちだった時に留学や将来のキャリアについて考えていたことです。少しセンシティブだったので投稿するか迷ってすっかり忘れていました。4,5月ごろに書いていたものに追記しました。

 

 

突然の報告ですが留学を1年間に延長することになりました。

延長の理由としてはコロナの影響で6月に帰国しても日本でできること(就活や授業)が限定されること、隔離期間やコストも色々噛み合わないなあと思ったからです。元々留年することは決めていたのですが、半年留学を延ばしても就活に大きな影響が無さそうだったのでせっかくならスウェーデンで過ごしたいということで。それから留学のJASSO奨学金も延長して1年間受給できるらしいと知ったこともあります。

ちなみに日本行きの飛行機は本数こそ少なくなったもののちゃんと飛んでいるので帰国することは可能でした。

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成長?

まず外国にいると、単純な興味として日本のニュースが気になるようになりました。京都で一人暮らしをしている時は社会で何が起こっているのかよりも自分の半径5メートル以内の日常を遥かに意識して暮らしていたのですが、今は日本を身近に感じたいとオンラインニュースを頻繁にチェックするようになりました。もちろんコロナ関連の理由も大きいでしょうが、そんなご時世でなくても日本の事が気になっていた気がします。

それから住む国が変わったことでSNSの投稿から、教授の話から、YouTubeの広告から、街並みや店から得るようになった情報がスウェーデンについて、広く言えばヨーロッパについてと質が変わり、関心もヨーロッパに向くようになったり考える機会が増えました。

これを視野が広がったと軒並みな表現で言い表すべきかは分かりませんが日本では持っていなかった視点が生まれたのは確かです。

 

留年の正当化

4回生の1月まで正式にストックホルムで過ごすことになって留年も決まり、同学年の仲間が就職する中引け目を感じるなあと考えていたのですがある程度自分の選択に納得をつけられるようになりました。というのもスウェーデンで出会った学生たちの生き方や哲学から受けた影響が大きいです。大まかに言うと勉強と仕事の順序は決まってない、決められたレールなんてないんだと理解するようになりました。

モナ...大学卒業前に結婚、休学(育児休暇?)を経て学業を再開。お世話焼きな女性で優しくしてくれて、夫が大学に迎えに来たと言っていたのが記憶に残っています。

グワダ…アルゼンチン人の旅人。21歳でバックパッカーの旅を始めて、親戚のいるドイツで数年働き、恋人に居候してロシアで2年過ごし、他の国を転々としてもう一回勉強しようとスウェーデンで就学。スウェーデン語を習得して働きながら勉強していた。バイタリティがすごくて期末レポートの提出日から図書館で勉強するほど。"ラテンアメリカの魂に赴くまま旅してるの。まだ途中よ" ある程度決まりきった生き方を想像している自分にとって衝撃的だった。旅して働いて数年経ったら移動して。そんな生き方もあるのか。

ダニエル...元々京都で知り合ったスウェーデン人で、ストックホルムでもっとも頼れる友人。札幌の日本語学校で1年間、それから京都大学で1年間留学をしていた。3年間+1年間の学部を卒業して今秋院進するそう。

 

それからバックグラウンドが違うだけで全然生き方が違う人間が集まっています。

香港の学生なんて中国が嫌いだからを原動力に政治学をやっていました。6月に帰国してからは香港の悲惨な状況をSNSで拡散しようとあれこれしているようです。

インドから来ている学生は理工学系を学んでいることが多く、その留学生の数の多さから寮の敷地内でインド人コミュニティを見る機会は多いです。海外生活をしているとどこか自分の居場所がないような漠然とした不安というか宙ぶらりんの感情を抱くことがあるため、海外に居場所があって仲間が多くてというのは羨ましく思います。スウェーデン移民問題はまた別の話。

 

私は英語至上主義という訳ではないけれど国際言語としての英語が使いこなせるというのはやはり大きくて、キャリアの可能性や生き方の幅が広がる気がします。

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留学の勧め

交換留学用の書類を書くにあたってスウェーデンに行く特定の目的が必要なので、将来のキャリアと絡めながら無理矢理にでもそれを埋めた経緯があります。京都大学の代表としてわざわざストックホルム大学に交換留学するのに特に大義名分や大きな理由があるわけでもないし、嘘八百で志望書を埋めるのも気が引けるなあ…とその時は思っていたものです。もともと自己実現の一つとしてスウェーデンに住みたいという思いがあって留学自体が目的だったため何かと自分の中で食い違いに悩まされていました。

 

でも留学をする目的なんて海外に行きたいから、○○国に興味があるからだけでいいのです。日本への留学生を考えて見るとむしろ日本の文化に興味があるから、それを原動力に日本に来ている学生の方が多かった。サブカルチャーを始め日本の文化や言語に関心があるだとか、日本だと奨学金が貰えるからなどという正直な理由を話してくれた友達もいます。もちろんある分野の日本人教授のもとで学ぼうという向学心やキャリア形成を第一に考える人もいるでしょうが、学部レベルでそこまで専門的になる必要はないと思います。これを読んでいる方で留学を考えていて、でも周りに留学生の友達もいないしとどこか敷居が高いような引け目を感じるような思いをしている人がいるならこの文章が支えになればと思います。グローバル化の時代、探せばいくらでも門戸は開かれているのです。期間も国も様々、大学のHPから一般の公募までチャンスは様々です。ぜひ挑戦してみてください。

 

実は6月初めから夏休みが始まり半分ほど過ぎたのですが、スウェーデンの夏は過ごしやすく素晴らしい体験もしたのでまた近々書き起こそうと思います。

 

続く